山頂近くの世界遺産の神社に、水道・下水道が不要なオフグリッド循環型トイレを増設
水道水・下水道がない山岳地帯にある世界遺産の『紀伊山地の霊場と参詣道』の一部、玉置神社のトイレに『サニアクセス3』が大活躍中。
課題
玉置神社は、和歌山県・奈良県・三重県にまたがる3つの霊場(吉野・大峰、熊野三山、高野山)と参詣道(熊野参詣道、大峯奥駈道、高野参詣道)を含む、世界文化遺産の一部です。
標高1,076メートルの玉置山山頂近くに位置する境内には、樹齢3,000年ともいわれる「神代杉」をはじめ、天然記念物に指定された巨木の杉が群生しています。
しかし、このような山岳地帯では下水道の整備が進みにくく、公共下水道や処理場の開発が行き届きにくいのが現状です。
下水道や合併処理浄化槽が普及していない場合、排水は未処理のまま近くの水路に放流され、上水道の水源となる川を汚染する可能性もあります。
特に玉置神社は世界遺産であるため、排水処理に関して国から厳しい基準が求められています。この基準を満たし、衛生的なお手洗いを設置するには、従来の工法では高額かつ大規模な工事が必要となります。
結果
粉砕機能付き、壁排水タイプの大便器の背面に取り付ける「サニアクセス3」が、神戸発のメーカーによる循環型バイオトイレシステムに採用されています。
内蔵の回転刃が汚物とトイレットペーパーを粉砕し、従来の重力排水に依存せず、20~25mmの細い配管で排水をポンプアップし、近くにある処理システムまで圧送します。
微生物の力で浄化された排水は悪臭がなく、汲み取り処理が不要で、リサイクル水としてトイレを流すために再利用されます。
このように、水道設備や下水道のインフラが整っていない山岳地帯のようなオフグリッド環境でも、衛生的で快適に使用できるトイレを設置することが可能です。
省施工で工事日数を短縮し、工事費を節約できるうえ、環境にやさしく、世界遺産に指定された地域の厳しい基準を満たし、参拝者や神社の管理者も快適に利用できるトイレの設置が実現しました。
玉置神社について:
玉置神社は、奈良県十津川村にある標高1,076mの玉置山の山頂近くに位置する歴史ある神社です。創建は紀元前37年と伝えられ、災いを防ぎ火災から守る神様として古くから人々の信仰を集めてきました。また、熊野三山と吉野を結ぶ修験道の行場としても栄え、境内には樹齢3,000年の「神代杉」をはじめ、立派な巨木が立ち並び、神秘的な雰囲気を感じられる場所です。
2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録され、毎年約8万人が参拝に訪れています。神社のある玉置山は自然豊かで、静かな環境の中で心が癒やされると評判です。歴史を感じながら、自然のエネルギーをたっぷり吸収できるスポットとして人気を集めており、非日常を楽しむにはぴったりの場所です。
玉置神社
〒647-1582 奈良県吉野郡十津川村玉置川1番地
TEL: 0746-64-050
URL:https://tamakijinja.or.jp/
循環型バイオトイレシステムについて:
玉置神社に設置された循環型バイオトイレシステムは、被災地、キャンプ場、グランピング施設、海水浴場、駐車場、離島、ジオパーク・エコパーク、総合公園・グラウンドなど、オフグリッドの環境でも「女性と自然にやさしい、水洗式無臭トイレ」として、下記の企業によって提供されています。
有限会社 Mファイン技術サービス
ショールーム
〒651-2232 兵庫県神戸市西区櫨谷町友清字大山谷75番1
TEL: 090-3670-8832
URL:http://m-fine.net/